性病検査(STD検査)

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性病(STD)検査

性感染症(S T D)には、クラミジア、淋菌、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、HIV、梅毒、肝炎等があります。無症状や軽い症状で、自分でも気が付かないことがあります。パートナーが変わったとき、複数のパートナーと関係があったときなどには、検査することをお勧めいたします。

クラミジア感染症

クラミジア・トラコマチスの感染です。性感染症としては最も感染者が多い疾患です。

感染経路

主に性行為により感染します

潜伏期間

1~3週間といわれます。

症状

無症状なことも多いですが、おりものの増加、不正出血、下腹痛、排尿時・性交時の痛み、頻尿などがでることもあります。自然治癒する場合もありますが、中には治療が行われず持続感染すると腹腔内に炎症が広がり、将来的に子宮外妊娠や不妊症などの原因になることがあります。さらに上腹部へ炎症が広がると、肝臓の周辺に炎症を起こし、上腹部痛が起きることもあります。

検査

P C R法で検査し、現時点での感染の有無がわかります。子宮の入り口を綿棒でこすって検査します。当院では、検査後数日で結果がわかります。他に血液検査でクラミジア抗体を調べる方法もありますが、過去に1度でも感染したことがある場合には抗体陽性が長期間続くため、検査時点での感染の有無や治療判定には有用ではありません。

クラミジア感染の10-20%程度に淋菌の混合感染がみられるといわれています。おりものの見た目や症状で見分けることは難しいので、同時に検査することをお勧めしています。また、パートナーの方も同時期に検査、治療をすることが望ましいです。

治療

アジスロマイシン等の抗生剤を内服することで、ほぼ治療できますが、まれに治らないことがあるので必ず治療後3週間あけての再検査が必要です。

淋菌感染症

淋菌による感染です。

症状

女性の約半数は無症状ですが、おりものの増加、不正出血、下腹痛などがでることもあります。炎症が長引くと子宮外妊娠や不妊などの原因になる可能性があるため、早めの治療が必要です。男性では、強い排尿痛を自覚することがあります。

感染経路

主に性行為により起こります。また、おふろやタオルなどで感染することがあるので、まれではありますが小児に感染する可能性もあります。

検査

クラミジアと同様、P C R法で検査を行います。淋菌感染者の10~20%はクラミジアの混合感染があるといわれますので、同時検査をおすすめします。パートナーの方も同時期に検査、治療をすることが望ましいです。

治療

セフトリアキソンの点滴またはスペクチノマイシンの筋肉注射が推奨されています。セフトリアキソンには耐性菌の報告が少ないため、第一選択とされています。他に、クラミジア治療に用いられるアジスロマイシンも保険適応となっており、クラミジアの同時感染に対して有効と考えられますが、既に国内でも耐性菌が報告されているため、アレルギーなどの特別な場合を除いては第一選択薬としては使用されていません。

性器ヘルペス

単純ヘルペスウイルス(HSV)の感染により発症します。女性の性感染症の中では、クラミジア感染に次いで多い疾患です。

感染経路

主に性行為で感染しますが、それ以外にウイルスがついた手やタオルなどにより感染する可能性もあります。

症状

感染源となったパートナーに症状がないこともしばしばあります。はじめて感染すると、感染から平均3〜7日(2〜20日)で痛みがでます。痛みの後に水疱や浅い潰瘍などが出現します。発熱、倦怠感、頭痛、鼠径リンパ節(足の付け根)の痛みを伴うこともあります。

一度感染するとウイルスは生涯にわたって神経節に潜伏するので、免疫力の低下、疲れ、ストレス、性交渉による刺激などが引き金となって再発することがあります。一般的に再発の時は初回の症状に比べて症状が軽いことが多いとされています。

診断

通常は見ただけで判断できますが、症状が典型的でない場合もあります。

治療

バラシクロビル500㎎を1日2回5日間内服する方法で、治癒までの期間を短縮できるとされています。初発感染の場合は感染範囲が広く、ウイルス量も多いので5日間の内服で症状が治らないこともあり、その場合は追加の処方が必要です。再発の時も同じ治療を行いますが、症状が出てから早めに内服を開始するとより効果的といわれています。

年6回以上再発を繰り返す場合には、バラシクロビル500㎎を1日1回1年間続けて内服する治療(再発抑制療法)で再発を少なくすることが期待できます。日本での調査では、長期服用による大きな副作用はみられていません。

尖形コンジローマ

ヒトパピローマウイルス(H P V)の感染によるもので、中でも、6型、11型の感染により発症する、イボです。若年女性に多く、不顕性感染も多いといわれています。

診断

見ただけでわかることもありますが、場合により切除した病変を病理診断する必要があります。通常外来ではウイルスを同定する検査はできません。

治療

5%イミキモドクリームの使用で60〜70%が治癒するといわれていますが、治癒までの期間は平均約8週(最長16週)といわれ、ある程度時間がかかる治療です。この薬は、外科的切除と併用することもあります。外用薬で治癒しない場合は、冷凍療法、外科切除、レーザー蒸散などがありますが、当院では行っていないためご紹介となります。

HIV感染症

H I V:Human Immunodeficiency Virus(ヒト免疫不全ウィルス)による感染です。
HIV感染症は近年コントロール可能な疾患になりつつありますが、治療開始の遅れが命に関わることもあるので、日ごろの予防や検査による早期発見が重要です。

感染経路

性的接触、血液を介する感染、母子感染などがあります。

検査

血液検査で感染後6〜8週間して、血液中にH I V抗体が検出されるようになります。潜伏期間を考慮し、1ヶ月目、3ヶ月以降の検査をおすすめしています。

梅毒

梅毒トレポネーマによる慢性感染症です。近年は急激に感染者が増加し社会問題となっています。

感染経路

性的接触や妊娠中の胎児への感染があります。

症状

症状が認められず、梅毒血清反応だけが陽性にでる無症候性梅毒というケースもあります。進行すると、トレポネーマが血行性に全身へ広がり、様々な症状を引き起こします。

症状

症状が認められず、梅毒血清反応だけが陽性にでる無症候性梅毒というケースもあります。進行すると、トレポネーマが血行性に全身へ広がり、様々な症状を引き起こします。

第1期(感染後3週間~)

感染した部位(外陰部、口腔、肛門、手指)にしこりや潰瘍ができます。自然に2~3週間で消失します。

第2期(3ヶ月~3年)

皮膚や粘膜に発疹がみられます。軽度の発熱、頭痛、リンパ節腫大などがみられることもあります。

第3期(3年~)・第4期(10年~)

現在ではほとんど確認されていません。

検査

血液検査で抗体価を測定します。感染後3〜4週間は血液検査で陽性と出ないため、状況によっては再検査が必要となります。

治療

合成経口ペニシリンが第一選択薬とされています。内服期間は病期により異なります。第1期で2〜4週間、第2期で4〜8週間、第3期で8〜12週間と、長期の治療が必要です。

B型肝炎

B型肝炎ウィルス(HBV)によって肝臓に炎症が起きた状態です。血液、性的接触、母子感染などで感染します。通常成人では一時的な感染で終わりますが、慢性化すると、一部の人は肝硬変、肝臓がんへと進展する可能性があります。早めに消化器内科への受診が必要です。

C型肝炎

C型肝炎ウィルス(HCV)による感染です。B型肝炎と比べると感染力が低いため、性交渉での感染は稀ですが、感染経路の一つになるため予防が必要です。感染しても自然治癒することもありますが、60~70%の人は慢性肝炎となるといわれています。慢性化すると、肝硬変、肝臓がんへと進行する可能性が高くなるため、早めに消化器内科への受診が必要です。