生理のお悩み

  • 生理のお悩み

生理Menstruation

生理前の不快な症状や痛み、生理不順など、生理が原因で発生する様々な症状の改善について、ご相談いただけます。全ての症状に、ピルを進めることはせず、1人1人の症状に合った治療と、薬の副作用を理解して頂いたうえで、治療方針の提案をさせて頂きます。

月経前の症状(PMS)Premenstrual syndrome

幅広い年齢で発症し、月経の3日~10日前に、精神的(イライラ、憂鬱など)または、身体的(腹痛、腰痛、頭痛など)に症状が出現して、月経開始と共に減少したり、消えたりするものをPMS(月経前症候群)といいます。その中でも、特に精神症状が重いものを※PMDD(月経前不快気分障害)と言います。

詳細な原因はいまだ不明であり、ホルモンの異常を伴うこともありません。排卵していない時には症状が出ないことから、排卵後に分泌される黄体ホルモンが関与しているとも考えられています。生活習慣や仕事の有無などにも、関係しないといわれています。

※PMDD(月経前不快気分障害)Premenstrual Dysphoric Disorder

日本女性の1,2%がPMDD相当の症状があり、治療が必要といわれています。発症する症状は数多く、代表的な症状は以下があります。
怒りっぽくなる、暴力的になる、集中力が低下する、うつ症状、パニックになる、悪夢、不眠、疲労感、涙もろくなる、情緒不安定など。

治療

治療には生活指導と、薬物療法に分けられます。

生活指導

生活指導ではまず、自分がどのタイミングで、どのような症状が出るのか、という事を把握し理解することから始めます。日常の生活で気を付けることとして、規則正しい生活・睡眠、定期的な運動、サプリメントなどによる、カルシウム・マグネシウムの摂取、アルコール・カフェインなど刺激物の制限、仕事の軽減などがあります。

薬物療法

薬物療法では、漢方の服用、利尿剤、鎮痛剤、抗精神薬などを選択します。また、保険適応外ですが、ピルが有効なこともあります。但し、頭痛のある方へのピルでの処方はリスクがある為、使用できるかどうかは知識のある専門の医師に相談が必要です。(当院の医師は全て専門知識がありますので、安心してご相談ください)

生理痛(月経困難症)Menstrual pain (Dysmenorrhea)

月経困難症は、月経に付随して起こる病的諸症状のことを言います。腹痛、腰痛、嘔気、頭痛、疲労、脱力感、食欲不振などの症状が代表的です。無排卵のときには起こらないと言われており、月経困難症には、器質的月経困難症(何らかの病気がある)と、機能的月経困難症(病気がない)の、2種類があります。まずは、自身がどちらに当てはまるのか、診察で判断することが始めます。

診察

エコーなどの画像検査装置で、子宮筋腫や子宮内膜症の所見がないかどうか検査します。更に、おりもの検査、採血で何らかの感染がないかどうか、についても調べます。検査で器質的疾患を診断された場合には、それに応じた治療を開始します。異常がなかった場合には、症状に応じた薬物療法を行います。

治療

生活改善

骨盤の血流を改善することにより、生理痛が軽減する為、適度な運動を取り入れる事は非常に有効である。また、社会的な背景が、影響していることもあるので、思い当たる生活環境があれば、改善をはかることも、有効な生活改善の1つです。

鎮痛薬

生理痛等の痛みには、「プロスタクランジン」の影響が大きいと言われており、これを阻害する働きのある「非ステロイド抗炎症薬」が有効です。痛みだす前に服用することで、上手に生理痛を回避できます。但し、胃が弱い方では、薬による副作用で胃炎などが生じることがあるので注意が必要です。

漢方薬

漢方服用による治療では、即効性こそありませんが、副作用が少ないメリットもあり、効果的です。鎮痛薬と併用することも可能です。

ピル

ピルに含まれるホルモンの影響により、子宮内膜の増殖を抑える作用があります。子宮内膜で生産される「プロスタグランジン」を減少させます。主に避妊で使用される低用量ピルでも、効果はあります。(保険適応のピルもあります)

生理不順Irregular menstruation

生理は、脳‐卵巣‐子宮といった臓器が、連携をとりあって成立しています。このいずれかに、障害が発生と生理が乱れます。どこに異常があるが調べる為に、エコー検査で子宮や卵巣の大きさ、子宮内膜の厚さ、卵胞の発育具合などを診察します。そして、採血によりホルモンの数値を測定し、どこに問題があるのか判断します。

下記の疾患は、生理不順の代表的な原因となるものです。

中枢性排卵障害

中枢性排卵障害とは、精神的なストレス、過度の体重減少、過度の運動による負荷、環境の変化などが挙げられます。

高プロラクチン血症

プロラクチンとは、下垂体から放出されるホルモンで、乳汁を分泌させる働きがあります。しかし、妊娠・授乳期以外にプロラクチン値が上昇してしまうと、月経異常や、乳汁分泌が引きおこることを、高プロラクチン血症といいます。

その病因には、生理的因子では妊娠、授乳、睡眠、ストレス、乳汁刺激、摂食などがあります。病的因子では、下垂体腫瘍、視床下部・下垂体茎疾患、薬剤性精神科や消化器科で処方される薬、原発性甲状腺機能低下症、などがあげられる。いずれもその原因に適した治療が必要です。但し、プロラクチンの数値は変動しやすく、夜間、食後、排卵期に応じて高くなる為、状況に適したタイミングで、再検査をして判断する事が必要となります。

無症状にもかかわらず、プロラクチン値が高い場合には、マクロプロラクチン血症の可能性がありますが、治療は必要なく、定期的な診察を行う事をお勧めします。

多嚢胞性卵巣症候群Polycystic ovary syndrome

妊娠可能な年齢のうちの、5%~8%に認められ、生理不順や不妊症の主な原因のひとつといわれています。診断には、生理不順があること、採血によるホルモン値異常が認められること、エコー検査による卵巣異常、のうち二つを満たすと診断されます。

年齢や背景によって、治療の方針は変わりますが、子宮体癌のリスクが高くなる可能性がある為、状況に応じて薬物治療が必要となります。また将来的に、糖尿病、メタボリックシンドローム、心血管疾患、脂肪肝などの、リスクがある為、長期的に管理が必要となります。

早期卵巣機能不全Early ovarian insufficiency

40歳未満に閉経した状態と、同様の状態になることをいいます。但し、加齢による閉経とは異なり、卵巣の機能が回復することもあります。原因については、大部分が不明であり、遺伝や自己免疫性疾患(甲状腺機能障害、SLE、糖尿病など)、ホルモン産生卵巣腫瘍などが原因としてあります。

子宮性無月経Uterine amenorrhea

代表的なものとして、アッシャーマン症候群があげられます、これは、妊娠中絶(子宮内容除去術)などにより、子宮内腔が癒着して、無月経となったものです。

月経不順に関しては、一時的なものや、排卵をしているもの、については治療の必要性はありません。但し、長期間に渡る月経不順や、無排卵の場合については、不妊症や子宮体がんの危険性が増加する為、周期的に生理を起こす必要があります。

エストロゲンの量が少なくなる為、ほてりや骨粗しょう症、高脂血症、などのリスクが高くなる為、妊娠の希望がない場合でも、ホルモン治療が必要となります。

ミレーナ(レボノルゲストレル放出子宮放出システム)

元々は、子宮内に挿入する避妊具として使用されていたものです。しかし、ミレーナが子宮内でホルモンの放出を続ける事により、子宮内膜の増殖を抑える働きや、生理の量を減らす事で、生理痛の症状を緩和させる作用がある、という事がわかり、現在では月経困難症の治療として、保険適用として装着する事が可能です。

詳しくはこちら