ミレーナ(避妊リング)

  • ミレーナ(避妊リング)

ミレーナって何?

黄体ホルモンを子宮の中で持続して放出する『子宮内システム』です。 長さ約3㎝の柔らかいプラスチック製の製品ですが、それを子宮内に留置することによって黄体ホルモンがその製品からゆっくりと持続的に放出されてゆきます。

ミレーナから放出される黄体ホルモンには、子宮内膜の増殖を抑える働きがあるので、子宮内膜が薄くなることにより月経血量は減少し、痛みも改善されるというデータがあります。また、それにより避妊効果もあり、装着時の妊娠率は0.2%とピルをきちんと内服できた時と同等の効果が得られます。

ミレーナの効果は5年持続します。

ミレーナの料金は?

ミレーナは保険適応の場合と自費となる場合があります。保険適応となるのは月経過多や月経困難症があり治療のため必要と判断された場合です。

保険診療の場合、三割負担の方で12000円程度になります。

また、避妊希望でのミレーナ挿入は自費診療となり、当院では50000円です。

ミレーナ挿入後は定期的な検診が必要になります。一回およそ3000円です。5年経過したら抜去します。こちらは10000円です。

ミレーナを入れる手順は?

受診時に症状の有無を確認し、ミレーナの適応があるかどうかを確認します。パンフレットに沿ってメリットやデメリットなどご説明します。問診表にご記入頂き、ミレーナ使用が可能かどうかの判断を行います。月経の終わりかけ(生理開始から7日以内)もしくは通常通りの最終月経から性交渉のない方はご希望されればその時点でミレーナ挿入が可能です。内診やエコーで子宮の方向や長さの確認をし、ミレーナ挿入、再度エコーで位置確認をして終了です。処置は数分程度で終了します。

ミレーナって痛いんですよね?

ご出産の有無(経腟分娩の有無)により痛みの程度は変わります。

頚管という子宮の下の部分が細いと痛みが強いので、一般的にご出産(経腟分娩)経験のない方の方が、痛みが出ると言われていますが、実際には痛みの感じ方には個人差があり、出産経験のない方でも軽い痛みのみで問題なくミレーナを入れられることも多々あります。

ご心配な方は、麻酔下での挿入をご案内しております。

こちらは院長診察が必要となりますので、田町院のみで行っておりますことと事前の電話予約が必要になりますことをご了承下さい。

麻酔を使用される場合、挿入前5時間の絶飲食が必要になります。

産後・授乳中のミレーナについては?

産後3か月以内では穿孔のリスクがさらに上がるため、当院ではより安全に使用していただくために産後時間がたってからの挿入をご提案しています。
しかしご事情があり、穿孔リスクが高いことをご理解の上で希望される場合は、産後の月経が戻っている方でしたら対応しております。

授乳中の場合、微量ではありますが薬効成分の乳汁への移行が認められておりますので添付文書上は注意が必要と記載されております。しかし、授乳中女性におけるミレーナの影響を比較した研究結果では、新生児の発達や成長にも有意な差は見られず特に悪影響は認められなかったと報告されましたので、特に問題なく使用可能と考えられます。

月経や不正出血の量の変化は?

挿入後数日は処置の関係で少量の出血が認められることがあります。
長くて半年程度は不正出血が生じることがありますが、徐々に減少します。
4ヶ月目で出血があった日数は一か月のうち約7日となり、6ヶ月目で5日程度となり、一年経過する頃には平均3-4日まで減少、そして20%の方は月経が起こらなくなると言われています。

注意点はありますか?

適切な使用のためには、位置や出血の状況などを確認する定期健診はとても重要です。
装着の1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後、1年後、その後1年毎に定期健診を行っています。
また、有効期限は5年なので5年を迎える前に交換や除去が必要ですのでタイミングなどは主治医にご相談下さい。

以下に当てはまることがあった場合にはご相談・ご受診をお願いします。

  • 多量の性器出血があった
  • 数か月以降に月経以外の出血の継続があった
  • 出血量が増加するなど出血のパターンが変わった
  • 前回の月経から6週間以内に月経が起こらない
  • 妊娠を疑う自覚症状を認めた時や妊娠反応が陽性になった時
  • 下腹痛を伴う月経の遅れがあったとき、無月経の人で出血が始まったとき
  • 性交痛や性交後出血があったとき
  • 性交時に違和感があったとき、パートナーが糸の痛みを訴えた時
  • おりものの変化、外陰部のかゆみ
  • 発熱を伴う下腹痛があったとき
  • 持続する又は急な腹部膨満感や下腹痛(圧痛)があった
  • 脱出やずれを疑う症状があるとき
  • その他気になる症状がある場合や体調不良の場合
  • 100%の避妊効果ではなく妊娠率は5年間で0.5%と報告されています。子宮内の妊娠をより強く阻害するため、装着中に妊娠した場合は異所性妊娠や感染性流産の確率が上がるので注意が必要です。妊娠継続希望の場合には、感染予防や胎盤異常の予防の観点から抜去が必要になりますが、その際自然流産に至る可能性もあります。

挿入後の妊娠に関しては?

ミレーナを抜去(外来で糸を引っ張るだけなのですぐに抜去できます)したら妊娠が可能です。ミレーナの避妊効果の機序としては子宮内膜を薄くして着床を防ぐことと頸管粘液を変化させて精子が子宮内へ侵入しないようにすることです。ミレーナ挿入時も排卵は認められますので、通常の周期的な排卵がある方は問題がありません。しかし、全ての方が正常に排卵しているわけではなく、もともと正常に排卵が起こらないかたもいるので、その場合は不妊治療が必要になることもあります。

副作用についてききたい

添付文書上では、月経異常や不正出血以外に、卵巣嚢腫、骨盤内感染症、子宮外妊娠、子宮穿孔などが報告されています。

ミレーナが入れられない人は?

  • 黄体ホルモンにアレルギーのある方
  • 婦人科系の癌の方または疑われる方
  • 診断の付いていない不正出血のある方
  • 子宮の形の異常がある方
  • 性病をお持ちの方、また3か月以内に性病だった方
  • 3ヵ月以内に分娩後子宮内膜炎または感染性流産をされた方
  • 子宮外妊娠の経験がある方
  • 肝疾患の方
  • 妊娠しているまたはその可能性がある方

さいごに

ミレーナは適応を見極めて適切に使用すれば、避妊効果が高く、月経量や月経痛の改善効果が高く、生活の質をあげる治療となります。血栓症のリスクをあげることもないのでピルが内服できない方にもご検討いただけると思います。

お悩みの方は一度ご相談下さい。

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